監督:タラちゃん
出演:ジェイミー・フォックス クリストフ・ヴァルツ デカプ
あらすじ:極悪農場主にとっ捕まった嫁さんを、黒人奴隷の主人公が、ドイツ人バウンティーハンターと共に助けにいく話
ここまで、「捨て映画」がない監督もいないわけで、ここまでくると、ダメ大作を撮ることを期待してしまう。
犯罪映画(レザボア・ドッグス)、ブラックスプロイテーション(ジャッキー・ブラウン)、戦争映画(イングロリアス・バスターズ)など、ジャンル映画を下敷きに、次々傑作を生み出してタランティーノが、西部劇に挑戦したのが本作。
「弱者への眼差し」は作家にとって必要不可欠な要素、とまでは言わないが、あると作品の輝きが増すものだと思う。今回も奴隷制度により苦難の道を歩んだ黒人の復讐劇。極悪白人を撃ち殺すシーンは、日本人のあたくしが見ても爽快感溢れるものだ。
特に、後半部分の銃撃戦!血と肉片が!血と肉片が!ほとんど、ゴアムービー。
ストーリーはというと、至ってシンプルだ。
ヒーローが、悪に捕われたヒロインを、幾つかの試練を乗り越えて、助ける。
ヒロインの名前は、ブリュンヒルデ。
北欧神話に登場するヒロインで、囚われの身になったところを、ジークフリード(ヒーロー)に救出される。
いいシンプルなストーリーほど、神話的になる。
今回も、他のタランティーノ作品同様、様々な作品からの引用が見られる。
多くの人が語っている点なので、詳しくは述べないが、「続・荒野の用心棒」「マンディンゴ」の2つ、出来れば、「殺しが静かにやって来る」を観ておくと楽しめる。
「ジャンゴ」を観た後に観てもいいかもしれない。
「続・荒野の用心棒」セルジオ・コルブッチ監督作。本作が、「ジャンゴ-繋がれざる者」のベース。主題歌を使われてるしね。
「マンディンゴ」リチャード・フライシャー監督作。フライシャー作品は、「絞殺魔」もお勧め。
「殺しが静かにやって来る」こちらも、セルジオ・コルブッチ監督作。敵役のクラウス・キンスキー(1:05くらいに登場)は、ナスターシャ・キンスキーの親父さん。似ても似つかない。
後、ジェイミー・フォックスの拷問シーンが楽しめるところも、よいところ。
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