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最近落語にハマっている三十路男の話

25 8月 , 2015  


今年で36歳になる、一般社会では立派なオジさんをしているナオキです。
このラジオ/ブログを始めたころはたたしか30代になり立てのピヨピヨのひよっこだったから時がたつのは早いもんです。

 

で、最近加齢と共に止められないのは「体重増加」と「趣味のジジイ化」です。最近気になる事が、「自転車」(ラジオでも話している通りですが、1年前に自転車を盗まれて休止中・・・)、「釣り」(フライフィッシングをしている人がやたらカッコよく見えるお年頃、まだ初めてないのでこの話は後日・・・)、最後に今回のメインテーマ「落語」なわけです。

 

元々、ラジオを始める前から「落語」はポッドキャストでよく寝る前に聞いてました。今年で10周年を迎えたフジテレビのキラーコンテンツ『人志松本のすべらない話』も突き詰めると「新作落語」の一種なんじゃないかなと思ったりするわけです。

by カエレバ

 

実はこのラジオのメインMC兼ヤオイ担当のヤマは、ナオキよりも落語に詳しく、寄席にも何度も足を運んでいる。男式ラジオ 第43回「チャレンジ!深夜寄席に行ってみた」2011.12.11でも話をしているので、お時間ある方がどうぞ!

ナオキも実は仕事絡みでは、落語家の方々をキャスティングしたり、寄席を開いたりイベント・ディレクションはしているものの、「お金を払って寄席にいったことがない」=落語弱者なわけです。

 

そのヤマより常々「新宿末廣亭の深夜寄席はぜひ行くべき!」と強烈なおススメを頂戴しながらなんとなく、足が向かなかったけど、ついに先日行ってきたので、その話をしようと思います。

結論:三十路男は一度は「深夜寄席」に行くべき!

なんですよ。なぜか?今から3つの理由であなたは落語に行きたくなる!

 

理由その①:圧倒的なコストパフォーマンス!ワンコイン500円で2時間!

新宿末廣亭

面倒くさい予約は不要!入場料500円という破格(通常2,500~3,000円程度)!で若手の二つ目(落語家のランク:ドラクエでいうレベル25くらい)の落語が約20分~30分x4本=2時間も聞けちゃう!しかも、まったく飽きない。

 

落語ってやっぱりライブなんだって再確認ができる体験でした。落語家の方々の声・動き・客と寄席の空気感が奏でるハーモニーといいますか、、、もう「たっぷりと!」って感じです。

 

理由その②:アクセスが良い!おひとり様にも、素人三十路男にも優しい空間。

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場所は新宿末廣亭というJR新宿駅東口徒歩7分、都営新宿線新宿三丁目駅直結というアクセスの良さも会いまって21:30開場なんですが、21:05には長蛇の列。
並んでいると15分後に建物の中に誘導され、無事に席につくことができました。ナオキは行列の後ろのほうでしたが、余裕で座れました。もしかしたら前のほうのアリーナ席(?)に座りたかった人たちがいっぱいいるのかもしれまんね。

1f2f

席数は1F/2F合わせて250席くらい。客層は基本若いです。20代のデートできている(X●△■・・自主規制)方々、お目当ての落語家さんを聞きに来ているおば様、おじいちゃんからおひとり様まで。
多種多様ですが、全体的にナオキが仕切ったことある伝統芸能のイベントに比べると20~30歳くらい若いです。たぶん21:30スタート23:00終幕だから、おじいちゃんおばあちゃまはおねむの時間。「お作法」「ウルサガタ」とかに怯えなくて全然OKな空間でした。

 

理由その③:新進気鋭の落語家4名の落語が聞ける!

今回ナオキが行ったときにの出演者は以下のとおりです。もちろん詳しいわけではないので、4名とも初めて知りました。しかし、古典落語あり、創作落語ありで大満足の2時間を過ごすことができました。

三遊亭日るね  春風亭朝之助
三遊亭粋歌   古今亭始

なかでも、個人的には古今亭始さんの「野ざらし」が引き込まれました!古典落語の演目のひとつ。あらすじはWikipedia先生より以下転用。

ある夜、八五郎が長屋で寝ていると、隣の女嫌いで知られた浪人・尾形清十郎の部屋から女の声が聞こえてくる。
翌朝、八五郎は、尾形宅に飛び込み、事の真相をただす。尾形はとぼけてみせるが、八五郎に「ノミで壁に穴開けて、のぞいた」と明かされ、呆れたと同時に観念して、「あれは、この世のものではない。向島(隅田川)で魚釣りをした帰りに、野ざらしのしゃれこうべ(=頭蓋骨)を見つけ、哀れに思ってそれに酒を振りかけ、手向けの一句を詠むなど、ねんごろに供養したところ、何とその骨の幽霊がお礼に来てくれた」と語る。それを聞いた八五郎は興奮した様子で「あんな美人が来てくれるなら、幽霊だってかまわねえ」と叫び、尾形の釣り道具を借り、酒を買って向島へ向かった。
八五郎は橋の上から、岸に居並ぶ釣り客を見て、骨釣りの先客で満ちていると勘違いし、「骨は釣れるか? 新造(しんぞ=未婚の女性)か? 年増(としま)か?」と釣り客に叫び、首をかしげられる。
釣り場所を確保した八五郎は、釣り糸を垂らしつつ、「サイサイ節」をうなりながら、女の来訪を妄想するひとり語りに没頭しはじめる。
 
鐘が ボンとなりゃあサ
上げ潮 南サ
カラスがパッと出りゃ コラサノサ
骨(こつ)がある サーイサイ
そのまた骨にサ
酒をば かけてサ
骨がべべ(=着物)着て コラサノサ
礼に来る サーイサイ
ソラ スチャラカチャンたらスチャラカチャン
 
そのうちに、自分の鼻に釣り針を引っかけ、「こんな物が付いてるからいけねぇんだ。取っちまえ」と、釣り針を川に放り込んでしまう。

3代目春風亭柳好は同演目を得意ネタとしており、リズミカルな歌い調子と底抜けに明るい雰囲気を持った彼の『野ざらし』は広く知られ、「野ざらしの柳好」の異名をとっていたそうだ。8代目桂文楽は「こんな素晴らしいのを聞いたらもう演じられない」と、同演目を封印してしまったという逸話もあるほどだとか。YouTubeにもあがっていたので、お時間があるときに聞いてみてください。

で、なんで「野ざらし」がいいな~って思ったかというと、2016年春にアニメ化がきまった落語を題材にした漫画『昭和元禄落語心中』で「野ざらし」が重要な役割を担っているからだ。

by カエレバ

 

元々MCヤマの超得意分野のBL作家だった、雲田はるこが満を持してご自身の趣味の「落語」を題材にした漫画。『ITAN』(講談社)2010年~連載開始、第38回(2014年度)講談社漫画賞一般部門受賞作、同文化庁メディア芸術祭マンガ部門受賞作。

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あらすじ–

与太郎放浪編
単行本第1巻から第2巻に収録。舞台は昭和50年代頃。刑務所を満期出所した元チンピラの与太郎は、1年前に慰問で訪れた落語家の八代目有楽亭八雲演じる「死神」を聞いて感動し、出所後そのまま八雲が出演している寄席に押しかけて弟子入りを申し出る。内弟子をこれまで取っていなかった八雲だが、彼なりの考えで与太郎に付き人として行動を共にすることを許され、家では八雲の養女・小夏と出会う。

 

八雲と助六編
単行本第2巻から第5巻に収録。舞台は戦前から昭和30年代頃。「放浪編」の前日譚。若き日の八代目八雲こと菊比古と、小夏の父で彼の同門であった助六こと初太郎の青春模様を描く。

 

助六再び編
単行本第5巻以降に収録。舞台は昭和末期から平成初期頃。落語人気が下火になり、都内に寄席が1軒だけになった頃、芸を磨いた与太郎は真打に昇進し、小夏の父の名跡である「助六」を受け継ぐ。

 

是非、落語好きでなくても読んでほしい一冊だ!
おすすめするコースは、土曜日午後、漫画喫茶で『昭和元禄落語心中』1巻~最新8巻までを一気読みして、新宿三丁目の立ち飲み屋で一杯ひっかけて、21時にコンビニで缶ビールを買って「新宿末廣亭」に突撃しよう!

 

新宿末廣亭 深夜寄席
http://suehirotei.com/shinyayose/

 

by カエレバ

 

著者プロフィール

ナオキTwitter:@danjiki_radio
1979年生まれ。スタンド名は「イエロートラッシュオーケストラ(五月蝿い日本人)」。職業:フリーランス 兼 はやく息子の第一のチン毛を抜いて神棚に飾りたいと願うやさしい2児のパパ。神奈川県川崎市在住。

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