監督:ジョシュ・トランク
主演:デイン・デハーン
あらすじ:ふとしたことをきっかけに超能力を身につけてしまった、いじめられっことその従兄弟であるちょこっと人気者と学園の超人気者の3人の、顛末記。
男性版「キャリー」であり、「クローバーフィールド」進化版であり、ダーク版「超能力学園」であり、みんなの話である。
独りで生きてはいけないのに、かけがえの無い自分を大事にするあまりに、独りになってしまうことは往々にしてあるが、思春期はそのくり返しである。
肥大化した自意識と現実の危ういバランス、離人症から起こる全能感。
映画「クロニクル」は、超能力を比喩として用いながら、誰もが一度は通るださくて辛い日々を丁寧に表現した作品である。
主人公が自分撮りするファーストショット。ワンカット一発で、世界観を表す見事な手腕。
よりすごい超能力を得れば得るほど、比例して若さの暴走が始まる。
弓を絞るようにして、主人公の焦燥感孤独感をタメにタメ、ラストの爆発に持ってくるのは、すばらしい流れだ。
主人公を演じたデハーン君の暗い目もこの映画の魅力の一つ。行っちゃってるし入っちゃってる。
CGの使い方も妙を得ている。
常々、CGは「貧者の武器」だと思っているが、正に!の使用法だと感じた。
大体CGは、勝新が言うところの「too much」になってしまう。
本作ではオフに使われていた。素晴らしい。
2週間首都圏限定1000円公開。
なので、是非お早めに!
と、言おうとしたのだが、今サイトを見たら「拡大公開決定!」だそうだ。
当たり前だろう、良作やもん。
というわけで、見て損はない作品でありおりはべりであり、ちなみに言うと、脚本はジョン・ランディスの息子。
息子もラディカルになるとやかー。
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