田中 靖彦 著
あまり詳しく述べることは出来ず恐縮だが、シナリオの勉強会に参加している。
以前、青山にあるシナリオセンターに通っていたが、それ以来である。
会場は、都内のとある場所。
少人数で三幕構成の勉強を行っている。(というと、かなり秘密結社的だがそんなことはない)
三幕構成はストーリーを、設定 (Set-up)、対立 (Confrontation)、解決 (Resolution) の役割を持つ3つの部分 (幕) に分ける。3つの幕の比は1:2:1である。
※ウィキペディアから引用。
ただ今勉強中なので、詳しくは後に述べるが、とにかく映画を構成で読み解くという作業が面白いこと面白いこと。
「型」のはまっているか否か。
それで判断することはたやすく、評価がつけやすい。
映画を論ずる大きな軸になる。
もちろん、型破りな作品の魅力も素晴らしい。
しかし、型破りと思われていた作品が実は三幕構成に乗っ取っていたり、自分が好きな作品に三幕構成に忠実なものが多いことがわかると、
「三幕構成の力は認め得ざるをえないよね」
と北野君ばりに思ってしまう。
※三幕構成の御大シド・フィールドの名著。
目立ったもん勝ち!ミュージカル「シカゴ」
男汁全開だったマイケル・ダグラスが、キャサリン・ゼタ・ジョーンズと結ばれたきっかけになったとかなってないとか「トラフィック」
ゲイ物だからと敬遠するのは人生損。結ばれない人同士の愛。名優ヒース・レジャーが、自己否定感にさいなまれる男を演ずる。
さて、表題の一冊は、勉強会の講師が書かれたものである。
三幕構成の「内幕」を、独自の理論とわかりやすい語り口で説明している。
特にプロットの説明は秀逸である。
プロットとはシナリオの骨子のこと。
たとえば、「バッドメンタープロット」。
これは、バッドメンター(悪い導き手)が、主人公を悪の世界に引きずり込もうとする話。
代表的な作品は、「ウォール街」である。
主人公の青年がカリスマ投資家(バッドメンター)により、栄光と奈落を体験させられる話だ。
プロットをつかむと、「あれ?この作品とあの作品って同じじゃない?」ということに気付く。
作り手は、自分の得意なプロットをつかんで別の人物、場所、時間を用意して物語を完成させることが肝要なのだ。
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